飛んで火に入る夏の蟲

Archive: 2020年01月  1/1

新年

年立つや青の時代に入る句境としたつや あをのじだいに いるくきやう○あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。○青の時代パブロ・ピカソの「青の時代」は20歳代前半でしたが、私はこの年になってやっと「青の時代」に入ります。もちろん、ピカソのような傑作を作るのは無理とわかっていますが、それでも三流は三流なりの「青の時代」を全うしたいと思っています。...

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二日

琴の爪二日の琴を滑りゐることのつめ ふつかのことを すべりゐる...

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春着

三人子をなして深緋の春着かなみたりごをなして ふかひのはるぎかな...

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春着(二)

春着着てVサインしか能なきやはるぎきて Vサインしか のうなきや...

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手毬

死美人と手毬を指して探偵はしびじんと てまりをさして たんていは...

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初年兵入営

殴られぬことがおそろし入営夜なぐられぬ ことがおそろし にふえいや    ●過去記事 → 初年兵入営...

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七種粥(ななくさがゆ)

七日粥啜るあを濃きところよりなぬかがゆすする あを(青)こきところより...

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この道や濃霜を詰めて深轍このみちや こじもをつめて ふかわだち...

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霜(二)

一山を研ぎたる霜や朝日影いつさんを とぎたるしもや あさひかげ...

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天氣

     天氣(覆された寶石)のやうな朝何人か戸口にて誰かとさゝやくそれは神の生誕の日。西脇順三郞 詩集『Ambarvalia』(1933年)より「天氣」○十日戎の今日は、ある方にとってとてもめでたい日となる予定なので、私のぐにゃぐにゃハイクはお休みにして、代わりに天才詩人の詩を掲載します。...

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北風

立テ看に緋文字の「有理」北荒ぶタテかんに ひもじの「いうり」 きたあらぶ...

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寒鮠(かんばや)

羽音してたちまち嘴に寒の鮠はおとして たちまちはしに かんのはや...

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冬ざれ

煮玉子に紛ふ入日や冬ざれ野にたまごに まがふいりひや ふゆざれの...

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冬ざれ(二)

冬ざれや踏切にまた新地蔵ふゆざれや ふみきりにまた あらぢざう...

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山眠る

雑魚寝せる山に眠らぬ山一つざこねせるやまに ねむらぬやまひとつ○今日は小正月です。...

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ふとん

いつか死ぬことが怖くて蒲団の子いつかしぬことがこはくて ふとんのこ...

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白梅や天没地没虚空没    永田耕衣○1月17日阪神・淡路大震災から四半世紀が立ちました。この震災を体験した永田耕衣がこの震災を題材として作った句をここに掲載します。耕衣95歳のときの句です。彼は、震災2年後の1997年に97歳で亡くなりました。また、今日は、歌手浅川マキの10年目の命日です。    ●こちら → Maki Asakawa 浅川マキ「こんな風に過ぎて行くのなら (歌詞付)」...

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夕鴨の寄りては離る浮寝かなゆふがもの よりてはさかる うきねかな...

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障子

昼酒や障子に揺るる水明りひるざけや しやうじにゆるる みづあかり...

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熱燗

どなたかのやうに頰杖つき熱燗どなたかのやうに ほほづゑつき あつかん○どなたかとは、「斜陽」「人間失格」の作者です。○負のバイオリズム今日から二十四節気の「大寒」です。私にとって「大寒」「立春」「雨水」は「負のバイオリズム」の期間で、毎年決まって1月下旬から3月上旬まで季節性感情障害が発症します。この間はほとんどハイクを作ることができない状態となりますので、調子の悪い日は無理をせずにブログを休載させてい...

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冬の月

寒月を仰ぎて路地の酔ひだふれかんげつをあふぎて ろぢのよひだふれ○冬の夜の戸外の寒さほど酒飲みにキツいものはありません。...

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霙(みぞれ)

霙るるや橋より棄つるラブドールみぞるるや はしよりすつる ラブドール...

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冬の星

巻貝のしつぽが指しぬ寒北斗まきがひの しつぽがさしぬ かんほくと○悲願を受け止めてくださるお寺さんたとえその寺が重要文化財や世界遺産に登録されていようとも、 ―― もちろん宗旨にもよりますが ―― 水子地蔵一つ置いていないような寺は寺ではなく、単なる美術品にしか過ぎません。生老病死の四苦、それに愛別離苦などの四苦を加えた八苦から生じる人間のさまざまな苦しみ。そこから救われたい、それを克服したいと願う人間の悲...

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狐火

片時雨してせぬ方は狐火ぞかたしぐれして せぬはうはきつねびぞ...

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水仙

八方に小さき叫びを水仙花はつぱうに ちさきさけびを すいせんくわ○旧正月です。...

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凍る(こほる)

藁屋根にほのかな湯気や朝日凍つわらやねに ほのかなゆげや あさひいつ○コマ絵(写真)伊予市五色浜神社前の海面を写したもの。シャシンの下部に、港湾保護のために海底に沈められた大石が透けて見えます。古老の話によれば、昔、木造の舟を廃棄するときは、その舟に石をいっぱい積んでここまで運び、舟を壊して石を沈めていたそうです。かなりの広さですが、どれだけの年月をかけて、どれだけの舟を壊したのか。...

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凍る(二)

凍道を帰るお骨を抱き帰るいてみちをかへる おこつをだきかへる...

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凍る(三)

凍窓に肩見せ赤きキャミソールいてまどに かたみせ あかきキャミソール...

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凍る(四)

闇凍ててまた孟宗の破裂音やみいてて またまうそう(孟宗竹)の はれつおん○記憶の音子供の頃、たぶん六つか七つぐらいのとき。炭坑町のハモニカ長屋に住んでいた頃の話です。夜中に突然、何かが カーン! と鳴って目が覚めました。野球の打球音を百倍大きくしたような音です。「ありゃ何ね?」飛び起きた私は、隣の部屋の父に聞きました。「あんまし寒かけん、竹藪ん竹が自分から割れたつよ」と父。「そぎゃんね(そうなんだ)...

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寒夕焼

前の世の罅より洩れて寒夕焼さきのよの ひびよりもれて かんゆふやけ...

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寒夕焼(二)

寒夕焼ガラスの割れる音がしてかんゆふやけ ガラスのわれる おとがして○お椿さん旧暦1月7日(旧七草)の今日から3日間、松山椿祭が開催されます。お椿さんは「伊予路に春を呼ぶ祭」と言われています。...

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